亜鉛

亜鉛は、ヒトの体内で作り出すことができない必須ミネラル16種の一つです。そんな亜鉛は、肝機能の改善効果も期待できるといわれています。具体的にどのような働きがあるのか、またどのような食品に亜鉛が含まれているかについて、詳しく説明していきます。

亜鉛に期待できる肝機能改善の効果

一口に肝機能といっても、さまざまなものがあります。そのうち、亜鉛はどのような機能を改善させるのでしょうか。亜鉛が持つ肝機能への働きについて、詳しく見ていきましょう。

抗酸化作用で肝組織の炎症を抑える

亜鉛の一特徴として注目されているのは、抗酸化作用を持っていることです。抗酸化作用とは、酸化を起因として体の器官が劣化したり老化することですが、肝疾患において肝組織の炎症が起きた場合、亜鉛の抗酸化作用が炎症を抑制する可能性があるといわれています。

実際、北海道大学と旭川医科大学の共同研究では「強力な活性酸素消去作用で炎症を抑え、肝臓の機能を維持・改善した。」と発表され、亜鉛・セレン・クロムを主成分とする配合剤を使用してみたところ、肝臓の硬い部分や炎症が好転することが分かったそうです。

あくまでも配合剤としての作用であり、亜鉛のみでどれだけの作用を及ぼせるかは分かりませんが、少なくとも亜鉛には抗酸化作用があり、肝組織の炎症に対するアンチとして有用な成分の一つであることが分かります。

引用元:株式会社メディコ・コンスル(http://medico-consl.com/profile/%E5%8C%BB%E5%AD%A6%E7%9A%84%E3%83%BB%E7%A7%91%E5%AD%A6%E7%9A%84%E6%A0%B9%E6%8B%A0%E3%81%AB%E5%9F%BA%E3%81%A5%E3%81%8F%E8%A3%BD%E5%93%81/)

肝硬変の原因である肝線維化を阻止

肝臓の病気の一つ、肝硬変への発展プロセスでは、肝臓内に大量に結合組織が生まれる「肝臓の線維化」が発生しますが、亜鉛にはこの肝線維化を阻止する働きが期待できます。

なぜなら、肝繊維の主成分であるコラーゲンに対して、亜鉛には産生を抑制する機能があるからです。亜鉛が不足してコラーゲンの増生が進めば、肝臓の線維化はますます進んでいき、いずれは肝硬変を招来してしまいます。

この意味で、亜鉛は肝線維化において重要な役割を果たしているといえるでしょう。なお、肝硬変症では銅、マグネシウムなどと並んで、亜鉛の不足が顕著なようです。

亜鉛が豊富に含まれている食品

牡蠣

亜鉛は豚レバーや牛もも肉(赤身)などの肉類や、牡蠣、ホタテ、シジミなどの魚介類、納豆、高野豆腐などの大豆製品に多く含まれています。特に亜鉛の含有量が多いのは牡蠣です。牡蠣(生牡蠣)には100gあたり14.5mgの亜鉛が含まれています。豚レバー(6.9mg)や高野豆腐(5.2mg)にも多く含まれますが、牡蠣の含有量の比ではありません。

従って、亜鉛を多く摂取したい方には牡蠣をおすすめしますが、亜鉛の吸収を良くするためには、ビタミンCを同時に摂取することが重要であることを覚えておくといいでしょう。